■ 真言宗の葬儀って、どういう考え方?
真言宗では、人の命はどこから来たと考えるかというと宇宙そのもの(大日如来)から来た
と考えます。
そして亡くなるということは、どこか遠くへ行くことではなく命のふるさとへ帰ることと受けとめます。
「阿字のふるさと」に帰る
弘法大師は「阿字の子が阿字の古里 立ち出でてまた立ち帰る」と詠みました。
“阿(あ)”という一文字は宇宙のはじまりを表します。
つまり、
• 私たちは宇宙から生まれ
• また宇宙へ帰っていく
葬儀はその“帰る道”を整える儀式です。
■真言宗の葬儀は何をしているの?
真言宗の葬儀は、ただ別れを惜しむだけの時間ではありません。
亡くなった方を仏の境地へ導く儀式です。
そのために、
・お経を唱え
・真言(特別な祈りの言葉)を唱え
・手で特別な形(印)を結びます
これは「体・言葉・心」を通して故人を仏の世界へ導くための作法です。
■ なぜ読経が速いの?
真言宗のお経は、少し速く、静かに読まれることが多いです。
それは 一刻も早く仏弟子として導くため。
悲しみを長く表すというより、「すみやかに成仏してほしい」という強い願いが込められています。
■ 剃髪や戒名の意味
葬儀の中では、
・剃髪(髪を剃る所作)
・戒名を授ける
・戒を授ける
といった儀式があります。これは 仏の弟子になる準備です。
そしてその後、本格的に“仏の世界へ導く”引導が行われます。
■ 最終的に目指すところ
真言宗では「即身成仏」という考えがあります。
これは本来、命は仏と一体であるという思想です。
だから葬儀は、亡くなった人を大きな宇宙の命に還す儀式なのです。